御神事太鼓 



御神事太鼓由来


又の名を大宮太鼓とも称せられるこの御神事太鼓は人皇17代
仁徳天皇12年甲甲歳に住吉大神を能登国に奉斎し海上鎮護・護国豊穣
万民守護の大神として尊崇せられ能登の国の大宮として古来、
奉至比古神社(ほうしひこじんしゃ)・住吉大明神と称して
地方の崇敬を集め今日に及んでいる住吉神社(輪島市鳳至町)に
振古より伝えられている神楽太鼓である。
神殿に祭られた奇面を付け神の下部と化した者々が、
日本の海に立ちはだかる荒々しい岩壁のごとく打ち鳴らす音は、
低く神を呼起こす音と鳴り、高く神威を願う音と響き、
能登国の万民の心を支え、天に、地に、水に振古より
打ち伝えられ今日に至っておる太鼓である。
住吉神社には、毎年正月五日に神楽始めという祭事が厳かに行われ、
神社拝殿にてこの太鼓の打ち始め奉納が行われる。
又、8月23日・24日・25日の加越能三州の諸商集来しての
大宮市(おさいち)が開かれる大祭当日には大松明(おおたいまつ)に
火も放たれ神輿(みこし)御渡の御神事に先駆を勤め、
高々と打ち鳴らされ今日に至ったものである。


お祭り太鼓の由来

平安の世・千百八十五年、壇の浦で敗れた平家の大納言・時忠が、
荒磯厳しき日本海を海路能登へ落ちのびた時、
船より海路を探し求める灯明として船首に「切籠」(きりこ)を立て
道標とし、上陸の後切籠をそのまま陸に持ち込み、
海路の無事を感謝し天下泰平国土隆昌を祈願したのが
この祭りの発生と言われている。
それから現在までこの住吉神社の祭礼には御神事太鼓が
先駆をつとめる神輿(みこし)に従って切籠が祭りを一層
はなやかに演出した。
8月23日、24日の祭礼の両日には数百人の若者達にかつがれた
数十本の大切籠が切籠囃子のかけ声の中、大松明(おおたいまつ)に
照らし出されて乱舞する豪華・絢爛な祭り絵巻きは
勇壮・華麗、能登を代表する祭礼にふさわしいものである。
この中にあって夜を渡り天にもとどろけと、笛・鐘の音に合わせて
打ち鳴らされる祭礼のいっそう勇壮な盛り上がりを鼓舞して来るのが
「祭り太鼓」である。
そのリズムは四拍子、夏の遠雷にもに似ているため、
雷太鼓、雨太鼓とも言われている。
またその又昔、輪島塗に使う布を「しなやか」にする作業時に、
する作業時に、木づちでトントントントンと
打ったところから生まれた「布打ち太鼓」とも言われている。

プロフィール


昭和35年4月に、それまで氏子会にて保存されて来た「御神事太鼓」を
一般市民の愛好家の参加を認め「保存会」の形にて発足し、
地元「きりこ祭り」の太鼓である。
「祭り太鼓」をも合わせて保存を勤め今日に至る。


以来

NHK番組「ふるさと歌祭り」出演や数多くの郷土紹介番組を始め

浩宮様(皇太子殿下)奥能登研修旅行 [昭和.50.6月]

第8回全国太鼓フェスティバル [昭和.57.3月]

第8回アジア芸術祭香港公演 日本代表 [昭和.58.10月]

全国太鼓打ち共演大会 [昭和.63.7月]

石川の太鼓フェスティバル [平成.1.7月]

国際テント村「90」 [平成.2.4月]

石川フェア シンガポール展 県代表公演 [平成.3.11月]

ジャパンフェスティバル イン シンガポール 県代表 [平成.3.11月]

第11回 日本の太鼓 県代表公演 [平成.4.10月]

国際文化祭:石川92 [平成.4.11月]

石川フェア シンガポール展 [平成.4.11月]

石川の太鼓フェスティバル 「伝承の風・心の響き」 [平成.5.1月]

全日本太鼓フェスティバル 県代表公演 [平成.5.12月]

石川の太鼓フェスティバル [平成.6.2月]

三重博 県代表 [平成.6.7月]

市指定文化財(無形民俗文化財) [平成8年7月1日]


等など、多数TV出演、地方公演、施設慰問ボランティアと
数え上げれば限りなく、全国の催しに公演致し
地元でも祭事は基より年間を通じて多くの観光客、
文化使節団の皆様に接し今日に至っている。