「間 垣」

  撮影:加治 武

西保でも海岸線に位置する大沢・上大沢の入り江の家々は、
間垣と呼ばれる屋根までの高さの竹垣で囲まれいます。
間垣に使うニガ竹は、秋に山から切り出して来ています。
しかし、維持管理の難しさや時代の変遷とともに間垣も
年々減少、ブロック塀の家も増えていますが、
市では奥能登地方独特の風情保存に力を入れていれています。


この辺りの家々は海に面しており冬は激しいシベリアの風、
秋にはたけるような台風から人々の暮らしを守ってきました。
土塀やブロック塀と違い、竹を並べた間垣にはすき間があり、
このすき問が、人の力も及ばぬ強風から家を守る秘けつになっています。
強い風をまともに受けても、間垣が飛ば無いように間垣により風の力を半分にすれば、
家に当たる風も弱まり間垣も傷まない訳です。
人がここに住み着いた時からの知恵となって現在も残っています。

間垣を作るのは大変な作業で、アテの木を使って、柱と横木を作り。
高さは家の軒先までで、柱は2m間隔で立て、横木を1mの間隔で渡すのが基本です。
土に埋め込む所が腐らないよう、焼いて炭化した柱ほ1.2m
ほど埋め込むと強風に耐えながらもそこそこ長持ちし、アテなら30年。
カナアテを使えば50年は大丈夫だといわれています。
(3代前に立てた柱が今でももっている家もあるとのこと。)
鉄より強い位です。腐ることを知らないとも言われています。


作成年月日:平成17年6月7日 作成者:吉岡 隆寛
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