撮影:加治 武
赤崎町から大沢町に向かって県道を走り続けると、椀(わん)貸し谷 ポケットパークのそばに「桶(おけ)滝・鳥毛(とりげ)滝人り口」 と書いた看板が見えます。表示に従い林道に入り、 カーブが続く坂道をしばらく上ると、木々の葉に隠れるように 滝が見つかります。
桶滝は、その名の通り、岩肌から流れ出る水が、途中に張り出した岩に穴を、 うがち、底の抜けた桶の中を流れ落ちるような形になっている。 林道からは林の中に丸太を並べた遊歩道が滝のそばまで続いています。 昭和六十二年、県の名勝と天然記念物に指定された時に造られ、 透き通った水とやさしい木立の形が涼しさを感じさせ、水の落ちる音だけが響く。 滝の下にはベンチも備え付けられ、ドライブついでに立ち寄る人も多いとの ことです。大雨が降った時ど、水が岩を越えて飛び出してくる桶滝が、 その奇異な姿で注目される。
烏毛滝は、あまり知られていません。細い糸のような水が何本にも分かれて 流れ落ちる姿は美しく、地元の人は滝に近い田畑から農作業の 合間にながめて楽しんでいます。 しかし林道からは木々の間からわずかに見えるだけで、気付かずに 素通りする車も多く。たとえ気付いても、滝はがけの下に位置する ため下りる事は出来ません。